「地域活性」は本当に良いことなのか。向き合った先に見つけた「選択肢を生み続ける」ということ

「地域活性」「地域おこし」「地方創生」
これらの活動は、一般的には”立派なこと”と言われることが多いです。

でも、このことについて、ぼくはずっと腹に落ちないでいました。

なぜ、地域を盛り上げることが「立派」なのか。もっと言うと、地域が活性化することは本当に良いことなのか。人が増えれば、お店や施設が忙しくなり嫌だな、という人もいる。

確かにそうなんです。人が増えなくても、地域が活気づかなくても、生活には困らないし不自由もない。

じゃあ、なんで「地域活性」が必要なの?

ずっとこのことについて考えを巡らせていました。でも、このあいだ一つの答えに辿りつきました。今日はそんな話。

 

地元の人、移住してきた人、東京から遊びに来た人がごちゃ混ぜの新年会

先日、秩父・小鹿野でゲストハウスをオープンさせる「らぶこ」さんが主催する、「おがのゲストハウス新年会」にお邪魔しました。

「らぶこ」さんは東京都出身。都内でOLをしつつ、多種多様な方との交流を持ってきた方。ふとしたことから昨年秩父に移住し、小鹿野という大そうな山奥で(暴言)でゲストハウスを始めることになりました。

そんな「らぶこ」さんが主催する新年会ということもあり、地元の人、移住してきた人、東京から遊びに来た人、がごっちゃ混ぜで一同に会し、それはそれは楽しい集まりでした!
(30人近くいたので、一人一品の持ち込みでも、とんでもない量の食べ物やお酒が集まっていました!)


持ち寄りの一つ「ぶり」丸ごと一匹さばかれていました!

移住者が地元の人同士をつなぐという事実

この新年会に、僕の悩みを解決するヒントになる出来事がありました。

なんと、もともと繋がりのない地元の人同士がこの新年会で繋がる、という現象が起きていたのです。これにはさすがにびっくりしました。

小鹿野町って、12,000人くらいの小さな町なんですね。まあ、何かしら商売やっていたり、活動をしていれば普通は繋がると思うんですよ。でも、そこに集まった地元の人たち(10人くらいいらっしゃったかな)は、紛れもない初対面だったわけです。

しかも、この人たちが集まった理由がこれまたシビレるんです。おがのゲストハウスを見て「よくわからないけど、なんか面白そうなことをやってる…」と思って、その場に集まっていた人たちが多かったんですね。

「なんだ、この現象は(笑)」と、衝撃を受けました。

 

ただ「面白いこと」をやっていればいいだけ

そこでようやく、地域活性をする意味を見出したのです。

ぼくらが「面白いこと」を”わちゃわちゃ”やっていれば、人が集まるんです。そういった「面白いこと」に地元の人も少しずつ関わっていくことで、新しい繋がりや体験を産むことができるんだと思いました。

もちろん、地元のひと全員がそういった「面白いこと」に関わる必要はないし、強制もできない。どっちがいい、なんてことも言えません。(できればたくさんの人たちが関わって欲しいですけどねw)

でも、機会を作り、選択肢を増やす、ということはやってもいいんじゃないかって思うんです。

地元の人に選択肢を増やすこと
これが地域活性をやることの意義でもあるんじゃないか、そんな答えを見つけられた夜でした。


おがのゲストハウス、略して「おがゲス」新年会にて

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